「ゴミ屋敷になった賃貸物件の原状回復費用って、いくらくらいかかる？」
「原状回復費用が怖くて、ゴミ屋敷から退去できない」

賃貸物件をゴミ屋敷にした場合は、原状回復費用が数十万円かかることも珍しくありません。
早めにゴミを撤去して掃除しておかないと、かなりの額を請求されるかも…。

この記事ではゴミ屋敷になった賃貸物件に関する原状回復費用の判例、原状回復費用の概要やゴミ屋敷になった賃貸物件で請求される原状回復費用の目安と、安くするコツを紹介しています。
最後に便利屋サービス21で対応した原状回復前のお片付け事例も載せているので、ぜひご覧ください。

ゴミ屋敷になった賃貸物件の放置は危険！判例を紹介

親が所有する物件に賃貸契約を締結して居住し、ゴミ屋敷にしたうえで火災を発生させてしまった事件において、被告人が192万円の損害賠償を請求された事例があります。
夥しいゴミが詰め込まれており、施設の設備を損壊させたことなども重く受け止められて、結果的に原告の主張が一部認められた事例です。
本件では賃借人が火災発生後に原状回復行為を112万円かけて実施しているという主張もなされましたが、ゴミ屋敷になったことにより浴室などに錆が生じているなど、通常使用による範囲を超えて部屋が消耗していると認められました。

（東京地裁 平28・8・19）

以上のように、ゴミ屋敷になった賃貸物件の放置により高額の原状回復費用が発生することがあります。
今賃貸物件にお住まいの方は勿論、家主の方にも他人事とは思えない事例です。

賃貸退去時の「原状回復費用」とは

そもそも賃貸物件から退去する際にかかる原状回復費用とは何かを理解しておきましょう。

1. 部屋を入居前の状態に回復させるための費用
2. 敷金と相殺して請求される
3. 原状回復費用の内訳

原状回復費用の概要について理解しておかないと、不動産会社から不当な請求をされるケースもあるためです。

部屋を入居前の状態に回復させるための費用

原状回復費用とは、賃貸物件を退去する際に入居前の状態に回復させるための費用です。

経年劣化による消耗の修繕については請求されませんが、入社者の過失によって壁に傷をつけたような場合は、原状回復費用を支払わなければなりません。

敷金と相殺して請求される

原則原状回復費用は敷金と相殺されます。
敷金内で収まれば原状回復費用は不要となり、余った分は返還してもらえます。

原状回復費用の内訳

原状回復費用は具体的に、以下のような費用です。

• カーペットの張り替え
• フローリングの張り替え
• 壁紙の修繕
• キッチンのクリーニング
• ハウスクリーニング

どんな時に原状回復費用が発生するか覚えておきましょう。
カーペットの張り替え
床がカーペットになっている物件の場合は、カーペットの張り替え費用が必要になります。
カーペットが通常使用の範囲以上に汚れている場合は、借主が費用を負担します。

費用相場は一畳あたり8千円〜1.5万円程度です。

フローリングの張り替え
フローリングに傷がついている場合は、一部または全部の張り替えが必要になります。
クッションフロアの場合は1畳あたり1〜6万円、フローリング板の張り替えは1畳あたり2〜6万円必要です。

壁紙の修繕
壁紙が傷んでしまったり変色している場合は、張り替えが必要です。
張り替え費用は1m2あたり750〜1,500円程度です。

キッチンのクリーニング
キッチンが著しく汚れていたり、交換が必要な場合はクリーニングが必要です。
クリーニングなら数万円程度ですが、シンクの交換が必要になる場合などは5〜15万円程度の工事費用が必要となります。

ハウスクリーニング
ハウスクリーニングは、退去した後の部屋を清掃する際に必要な金額です。
2DKで2〜5万円程度と、さほど高くはありません。

ただし、部屋の中でタバコを吸っていたりした場合は特殊清掃が必要となり、20万円程度請求されることがあります。

賃貸をゴミ屋敷にしてしまった場合の原状回復費用の目安

賃貸物件をゴミ屋敷にしてしまったら、どの程度の原状回復費用が発生するのでしょうか。

1. 一般的な原状回復費用の目安
2. ゴミ屋敷になった賃貸物件の原状回復費用の内訳と目安
3. ゴミ屋敷の片付け費用
4. 特殊清掃の費用

ゴミ屋敷の程度がひどければ、敷金を大きく超える費用がかかり、高額請求される可能性が高いです。

一般的な原状回復費用の目安

原状回復費用の目安は以下のとおりです。

敷金で精算できれば支払いは発生せず、余った敷金が返還されます。

ゴミ屋敷になった賃貸物件の原状回復費用の考え方

ゴミ屋敷の程度によって原状回復費用は大きく変わるため、一概にこの程度と相場を示すのは非常に難しいです。
ただし、先ほど紹介した一般的な原状回復費用の2倍・3倍とかかる可能性は高いでしょう。

クロスの全面張り替えやハウスクリーニングが必要な場合が多いため、30万円以上かかるケースもあります。

ゴミ屋敷の片付け費用

賃貸物件をゴミ屋敷にしてしまった場合には、退去前にゴミ屋敷を片付けなければなりません。
ゴミも住人の所有物とみなされるため、自分が退去していると主張しても、家賃が発生するからです。

そのためゴミ屋敷になった物件の契約解除にはまず、ゴミ屋敷の片付けが必要になります。
賃貸物件の片付け費用は間取りやゴミの量によって違いますが、マンションの場合は最高で60万円程度、一軒家の場合は100万円以上かかる場合があります。

ゴミ屋敷の片付け費用についてはゴミ屋敷の片付けにかかる料金はいくら？相場をご紹介をご覧ください。

特殊清掃の費用

ゴミ屋敷からの退去では、特殊清掃が必要となるケースがほとんどです。
生ゴミから染み出した液体が基板に影響を与えたり、ニオイが壁紙などに染み付いているため、ハウスクリーニングでは部屋を賃貸に出せる状態に戻せません。

特殊清掃を含んだ現状回復費用は一般的に、以下のような費用がかかります。

賃貸のゴミ屋敷の原状回復費用が高額になる理由

賃貸がゴミ屋敷になった場合の原状回復費用が高額になる理由を紹介します。

1. ゴミ屋敷の影響で設備が消耗してしまう
2. タバコのヤニがついており特殊清掃が必要になる
3. 居住者が室内死亡して特殊清掃が必要になる
4. ゴミ屋敷から染み出した液体などでリフォームが必要になる

原状回復費用に加えて、ゴミの片付け費用も自己負担するとなると最悪100万円以上支払うことに。

どうして賃貸のゴミ屋敷は原状回復費用が高いのか知れば、今すぐゴミ屋敷を片付けたくなるでしょう。

ゴミ屋敷の影響で設備が消耗してしまう

ゴミ屋敷の原状回復費用が高くなるのは、設備が消耗しやすいためです。
換気せずに部屋を閉め切っているため、湿気が篭りやすく壁紙が剥がれたり、柱が傷みやすくなります。

掃除もされていないため、シンクが錆び付いたり水道管が傷んだりと、設備の損傷が激しくなるため原状回復費用が高額になりがちです。

タバコのヤニがついており特殊清掃が必要になる

ゴミ屋敷によくあるパターンが、タバコのヤニが付着しているパターンです。
タバコのヤニは落ちにくく、壁紙などを痛める上にニオイが取れません。

クロスなどを張り替えたうえで、付着したヤニの洗浄作業が必要となるため特殊清掃費用が加算され、原状回復費用が高くなります。

居住者が室内死亡して特殊清掃が必要になる

独居老人が賃貸物件をゴミ屋敷にし、孤独死した場合なども原状回復費用が高額になります。
遺体発見まで時間がかかった場合は体液などが染み出し、ニオイなども発生しているためです。

孤独死専門の業者へクリーニングを依頼することになり、遺族が多額の原状回復費用を支払う場合があります。

孤独死による原状回復や遺品整理については孤独死の部屋は高額！？アパートの遺品整理の費用相場とは？をご覧ください。

ゴミ屋敷から染み出した液体などでリフォームが必要になる

部屋に堆積したゴミが紙類や衣類など、乾燥したゴミではなく生ゴミの場合も、原状回復費用が高くなります。
生ゴミから漏れ出した液体が壁紙を汚して張り替えが必要になったり、基盤のリフォームが必要になるケースがあるためです。

リフォーム工事になると100万円程度の原状回復費用がかかるケースも多いです。

ゴミ屋敷の賃貸物件の原状回復費用を安くするポイント

ゴミ屋敷の賃貸物件から退去する際に、原状回復費用を安くするポイントを紹介します。

1. ゴミ屋敷清掃業者に撤去とハウスクリーニングを依頼する
2. 大家さんと交渉する
3. 国交省のガイドラインを参考に不要な費用がないか検討する
4. 自分で可能な限りは掃除しておく

今住んでいる部屋をなるべく片付けておかないと、原状回復費用だけで数十万円請求されるかも知れません。

対処法を知っておき、賃貸物件の退去費用を安価に抑えましょう。

ゴミ屋敷清掃業者に撤去とハウスクリーニングを依頼する

退去を申し出る前に、ゴミ屋敷清掃業者に頼んで家を掃除しましょう。
万が一管理会社や家主から退去勧告され、先方主導でゴミ屋敷を片付ける場合は業者を選べません。
費用の安い業者ではなく、不動産会社のつながりで業者を選定するため、費用が高くなる可能性が高いです。

先手を打って自分でゴミ屋敷片付け業者を探した方が、費用は安くなります。
先にゴミ屋敷を片付けて、ハウスクリーニングまでしておけば、原状回復にかかる費用は安くできるでしょう。

万が一高額を請求された場合も、訴訟などで事前に原状回復を実施していることを証明できれば、裁判所により請求額が減免される可能性もあります。

大家さんと交渉する

原状回復費用の請求金額は、不動産会社や大家さんが決めています。
もちろんガイドラインはあるのですが、非常に基準が曖昧なのです。

そのため、大家さんにゴミ屋敷にしたことを謝罪して誠意ある対応をすれば、多少費用を安くしてくれる可能性があります。
費用の減額が無理でも分割払いを承諾してくれることもあるので、可能なら交渉してみましょう。

国交省のガイドラインを参考に不要な費用がないか検討する

原状回復費用のトラブルは非常に多く、不動産会社が不当な請求をするケースもあります。
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考に、無駄な内訳がないか確認しましょう。

例えば経年劣化や家具・家電を設置したことで発生する床の凹みなどは、通常の住まい方で発生するものであるため原状回復の請求ではありません。
またクロスなどは6年間で減価償却（価値がなくなる）ため、6年以上居住している場合は家主の責任で張り替えとなります。

以上のようなガイドラインはあるものの、不動産の知識がない居住者に対してなんでも請求してくる不動産会社がいるので注意。
内訳を見て不審な点を指摘すれば減額してもらえる可能性があります。

自分で可能な限りは掃除しておく

ゴミ屋敷業者にゴミを撤去してもらった後に、ハウスクリーニングを頼む余裕がない方は、自力で可能な限り清掃しましょう。
多少綺麗な状態にしておくことで、クリーニング範囲を限定できる可能性があるからです。

どうしても掃除が苦手な方は、友人や家族に手伝ってもらって掃除しておいてください。

原状回復費用を安くするために掃除すべきポイントは、汚いままでアパートを退去するのは損！チェックしたいポイントと掃除方法で説明しています。

便利屋サービス21で対応した退去前のゴミ屋敷の片付け事例

▼千葉県市川市の引っ越し前のゴミ屋敷清掃作業

• 問い合わせ方法：電話
• 作業内容：引っ越し前に溜め込んだゴミ・家電などの回収
• 作業時間：12時間

千葉県市川市のお客様より、引っ越し前のゴミ屋敷清掃依頼をいただきました。
退去はもうしているものの、ゴミを全て捨てきれずに自分で全て片付けなければ退去が成立しないとお困りでした。
管理会社からも注意されそうと焦ったお客様は、即日対応が可能な弊社便利屋サービス21をインターネットで見つけ、お電話いただいたそうです。

迅速な対応が必要とのことで即日対応し、分別作業と不用品回収を実施。
無事に退去手続きも終わり「やっと心機一転やり直せます」とお客様も喜んでいらっしゃいました。

詳しい実績内容については、千葉県市川市の引っ越し前のゴミ屋敷清掃作業をご覧ください。

まとめ：ゴミ屋敷になった賃貸物件の原状回復費用が不安なら便利屋サービス21へご相談ください！

賃貸物件をゴミ屋敷にすると原状回復費用が高額になり、支払いができなくなる可能性もあります。
ゴミ屋敷は放置せずに早めに片付けて、引っ越しまでに掃除なども済ませておくのが原状回復費用を安くするコツです。

便利屋サービス21では、原状回復前の引越しのお手伝いやゴミ屋敷掃除、残置物撤去まで幅広く対応しています。
支払い方法も最大60回の分割払いが利用できるため、原状回復費用が不安でお金がない方も安心してご利用いただけます。

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