便利屋サービス21コラム

2025.4.28

ゴミ屋敷になりやすい人の5つの特徴|心理や精神疾患との関連も解説

「どうしてゴミ屋敷になってしまうのか」
「ゴミ屋敷になりやすい人には共通点がある?」

このような疑問をもったことはありませんか?
ゴミ屋敷は、単に片づけが苦手というだけで起こるものではありません。

ストレスや過労、さらには発達障害や精神疾患など、さまざまな事情が複雑に絡み合っていることもあります。

この記事では、ゴミ屋敷になりやすい人の特徴や心理的な背景をわかりやすく解説します
ゴミ屋敷から抜け出す方法や、実際の片付け事例もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

ゴミ屋敷になりやすい人の心理と関連する精神疾患

まず、ゴミ屋敷になりやすい人によく見られる2つの心理と、3つの精神疾患について解説します。

①自己肯定感が低い

自己肯定感とは、「自分はありのままの自分でいい」「自分には存在自体に価値がある」と、自分を肯定する感覚のことを指します。

自己肯定感が低い人は、なかなか自分に自信をもつことができません。
たとえ周囲から認められたり褒められたりしても、それを素直に受け取ることができないのです。

自分のできないことばかりに目が向いてしまい、

  • 「片付けられない自分はダメな人間だ」
  • 「自分にはゴミ屋敷がふさわしい」
  • 「人間らしい生活をする価値もない」

という思考に陥ります。

自己否定から始まるマイナス思考は負のループとなり、片づけに対する意欲すら持てなくなることもあるでしょう。

このように、自己肯定感が低い人は「片づけができない自分=価値のない存在」と感じやすく、ゴミ屋敷状態からなかなか抜け出せないのです

②プライドが高く人に頼れない

一見、「プライドが高い人=自信家」と思われがちですが、実はその逆の場合も多いものです。
自分に自信が持てない人ほど、弱さを見せたくない気持ちからプライドが高くなってしまうことがあります。

自己肯定感が低い人は、自分の弱さやできない部分をなかなか受け入れられません。
受け入れると、できない自分を認めることになるからです。
そのため、「自分は何でもできる」「一人でなんとかできる」と思い込もうとし、周りに頼れなくなってしまいます。

自信のなさからプライドが高くなっている人は

  • 片づけられない自分を見せるなんて絶対に嫌だ
  • 人に頼ったら、自分の無能さを認めることになってしまう

と強く思う傾向にあります。
このように、プライドが高い人は周囲に助けを求めるのが難しいため、最初の一歩を踏み出すのに時間がかかってしまうのです

③ためこみ症

「ためこみ症」について、DSM(精神障害の診断・統計マニュアル)では、以下のように定義されています。

「ためこみ症では、持ち物を捨てたり、手放したりすることがどうしてもできなくなる結果、物がたまっていき、住んでいる場所が散らかって用をなさなくなります。」

このように、ためこみ症はただの片づけ下手ではなく、精神疾患の1つです。
以前は、強迫性障害に分類されていましたが、現在は独立した疾患として扱われています。

ためこみ症は、青年期に軽症で発症する場合が多く、30代半ば頃には症状が顕著になり、ゴミ屋敷といった深刻な問題に発展することもあります。

好きな物を集めて整理・管理する「収集癖」とは異なり、ためこみ症は、ほとんど価値のないものでも手放すことができず、管理しないままため込んでしまいます。

当事者は、ものを持っておくことの必要性を強く感じており、捨てることに対して大きな苦痛や不安を覚えるのも特徴です

参考資料:ためこみ症| MSDマニュアル家庭版

④うつ病

うつ病は、ストレスや環境的な要因によって脳の機能が低下し、心身にさまざまな不調をきたす精神疾患です。

うつ病になると、気分の落ち込みや不安感、強い疲労感、意欲の低下、興味や関心の喪失といった症状が現れます。
場合によっては、入浴やトイレなど、基本的な日常生活の行動すら困難になることもあるでしょう。

うつ病の人は、「片づけよう」という気持ちはあっても、体が動かなかったり心がついてこなかったりします
心が元気でないと、「ゴミ屋敷をどうにかしたい」という気力すら持てなくなるのも当然です。

また、汚れた環境自体が新たなストレスとなり、うつ症状を悪化させるという悪循環も起こりえます。

⑤強迫性障害(物の買いこみ・ためこみ)

「強迫性障害」の症状は、抑えようとしても抑えられない「強迫観念」と、不安を打ち消そうと同じ行為を繰り返す「強迫行為」に表れます。

「こうしなければいけない」「そうしないと不安でたまらない」という強迫観念に支配され、その不安を打ち消すために同じ行動(強迫行動)を繰り返してしまう精神疾患です

強迫性障害の症状の一つとして現れるのが、買いだめや物のため込みです。
強迫性障害を患っている人は、

  • 「今買っておかないと二度と手に入らないかもしれない」
  • 「もし捨てた後に必要になったらどうしよう」
  • 「これがなくなって困るときがくるかもしれない」

というような、強い不安や恐怖が頭の中をぐるぐると回っています。

その不安を和らげるために、買いだめをしたり、物を手放せなくなったりするのです。
たとえ家の中が物で溢れていても、不安を消すために行動せずにはいられません。
こうした状態が続くと、次第に物が増えていき管理ができなくなり、ゴミ屋敷化していきます。

強迫性障害による買いだめは、一見、買い物を繰り返すという点で「買い物依存症」と似ていますが、両者は目的が異なります。
不安回避が目的になっている強迫性障害に対して、買い物依存症は、快楽追求やストレス発散が目的となっているからです。

参考資料:強迫性障害|こころの情報サイト

ゴミ屋敷になりやすい人の特徴5つ

ゴミ屋敷になりやすい人の特徴には、その人の性格や置かれている状況、育ってきた環境が影響しています。
ここでは、ゴミ屋敷になりやすい人に特に多く見られる特徴を5つご紹介します。

特徴1:面倒なことを後回しにしてしまう

「あとでやろう」「明日でいいや」そんなちょっとした後回しが積み重なると、部屋の中は少しずつ散らかっていきます。

面倒なことを後回しにする人は、実際には数秒・数分ですむゴミ捨てや片付けも、「大変だ、面倒だ」というイメージだけをふくらませて、行動できない傾向にあります。
また、「完璧にしなければ」と、行動のハードルを高く設定し過ぎて動けないケースもあるでしょう

面倒なことを後回しにしていると、ストレスや疲れが重なったときに、一気にゴミ屋敷になってしまうかもしれません。

特徴2:過労やストレスを抱えている

仕事や家事、育児などで毎日が忙しく過ぎていき、「部屋の片づけのことまで手が回らない」と感じている人は少なくないでしょう。

片づけや掃除には、心のゆとりや体力が必要です。
しかし、過労やストレスが溜まっていくと、部屋を整えるためのエネルギーを残せません。

また、過剰なストレスを感じると、買い物によって気分を晴らそうとする人もいます。
このような状態は「買い物依存症」と呼ばれ、心のSOSかもしれません。

次のような症状がみられたら、買い物依存症の可能性があります。

  • 欲しいから買うのではなく、買うこと自体が目的になっている
  • ストレスを解消するため、気を紛らわせるために買い物している
  • 買い物をすることで「自分には価値がある」と感じられる

このように、過労やストレスが原因となり、片付けが後回しになったり物が増えたりして、ゴミ屋敷になることがあります

特徴3:人とのつながりが少なく孤独を感じやすい

人とのつながりが少ないことも、ゴミ屋敷になりやすい人にみられる特徴の1つです。
人との関わりが少なくなると、誰かを招くために部屋を整える機会が減り、片付けのきっかけも失われがちになります。

「どうせ誰も来ないし」と考えて、片づける気力を無くしてしまう人も少なくありません。

また、孤独感が強いと、寂しさを埋めるために物に依存するといったケースもみられます

さらに疎外感が強まると、ゴミ屋敷から抜け出すために人に助けを求めることもできなくなるでしょう。

特徴4:汚れや他人の目を気にしない

長く続くストレスや疲れ、うつ症状、孤独感や自己否定の感情が積み重なると、部屋の汚れに対する違和感や気にする気持ちが次第に薄れていきます。

最初は「片づけなければ」と思っていても、次第にゴミがたまるにつれて感覚が麻痺し、やがてゴミ屋敷の状態でも何も感じなくなってしまうことがあります。

さらに、「人に見られたら恥ずかしい」と感じることで片付けのきっかけになる場合もありますが、人との関わりが少なかったり、気にする余裕がなかったりすると、そうした動機すら生まれません。

このように、「汚れた空間で過ごすのは嫌だ」「誰かに見られたくない」といった意識が薄れてしまうと、ゴミ屋敷化はますます進行しやすくなります

特徴5:一人暮らしの高齢者

ゴミ屋敷の問題は、一人暮らしの高齢者にも多くみられます。
そこには、体力や判断力の低下、社会とのつながりの希薄さといった、年齢に伴うさまざまな要因が関係しています。

ゴミを出すのが体力的につらかったり、細かい分別が難しかったりする人もいるでしょう。
指定の曜日や時間にゴミを出すことを忘れてしまう人もいます。

さらに、人との交流が減って、片付けへの意欲が薄れてしまう人も多いです。

また、高齢者の方々の多くは、「もったいない精神」を大切にしてきた世代でもあります。
物が貴重だった時代を経験しているからこそ、「まだ使える」「捨てるなんてもったいない」という気持ちが強く、物を手放せないケースも少なくありません

加えて、「人に迷惑をかけてはいけない」という責任感の強さから、誰かに助けを求められず、孤立してしまうケースもあります。

ゴミ屋敷になりやすい人と関係する発達障害

ゴミ屋敷のなりやすさには、発達障害の特性が影響しているケースも少なくありません。
ここでは、ADHD(注意欠陥・多動症)とASD(自閉症スペクトラム)の特性が、どのようにゴミ屋敷につながるのかを解説します。

ADHD(注意欠陥・多動症)

ADHD(注意欠陥・多動症)は「集中力が続かない」「衝動的に行動してしまう」「計画的に物事を進めるのが苦手」といった特性を持つ発達障害です。

ADHDの人は、

  • 部屋を片づけようとしても集中が続かない
  • 思いつきで買い物をしてしまい、物が増える
  • 優先順位がつけられず、どこから手をつければいいかわからない

などの理由から、部屋の片づけが苦手な傾向にあります。

また、「あとでやろう」と思っても忘れてしまうことが多く、ゴミの処分や日常の整理整頓が後回しになっていきます
これらが積み重なり、知らず知らずのうちにゴミ屋敷に近づいてしまうのです。

参考資料:ADHD(注意欠陥・多動症)|MSDマニュアル プロフェッショナル版 

ASD(自閉症スペクトラム)

ASD(自閉スペクトラム症)の人は、「特定の物や習慣への強いこだわり」や、「感覚の過敏さ」などの特性を持っています。

ASDは、「アスペルガー症候群(アスペルガー障害)」「自閉症」「高機能自閉症」を統合した名称です。
以前は分けて考えられていましたが、境界があいまいで区別が難しいことから、ASDとしてまとめられました。

ASDの人は、

  • 使っていないけれど手放せないと感じてしまう
  • 物の配置や並べ方にこだわりがあり、他人が片づけることを拒否する
  • 感覚過敏から、ホコリやにおいなどを感じる清掃作業自体が苦痛

などの理由で片付けを苦手と感じます。

また、ASDの「環境の変化に弱い」という特性から、ゴミ屋敷だった部屋が片付くことにストレスを感じてしまうことも、ゴミ屋敷から抜け出せない原因の1つです

参考資料:自閉スペクトラム症 | MSDマニュアル プロフェッショナル版

ゴミ屋敷からいち早く抜け出すべき理由

ゴミ屋敷の状態を放置すると、心と体、暮らし全体にさまざまなリスクが生じます。
ここでは、ゴミ屋敷から早く抜け出した方がよい理由を、3つの視点から解説します。

健康被害のおそれがあるから

ゴミ屋敷の一番のリスクは健康被害です。
部屋にゴミがたまったままの状態が続くと、カビやホコリ、害虫や悪臭が発生しやすくなります。

不衛生な環境は喘息やアレルギーの原因になり、呼吸器や皮膚に症状が出る人もいるでしょう

さらに、そうした環境で暮らしていると、心の元気も失われていきます。
自己肯定はさらに下がり、外に出たり、人に助けを求めたりするのがますます困難になるかもしれません。

火災や転倒による事故が起こる可能性があるから

火災や転倒による事故も、見逃せないリスクの1つです。
ゴミや物が床や家具の周囲に積み重なった状態では、日常のちょっとした行動すら危険が伴います。

たとえば、ストーブの近くに紙や衣類が置かれていたり、コンセントのまわりにホコリがたまっていたりすると、火災の原因になります。
ゴミの中にはライターやスプレー缶などの危険物が含まれていることもあり、大きな事故にいたるおそれもあります。

また、足元に物が散乱し、物が不安定に積みあがった状態では、少しつまずいただけで転倒、骨折といった大きなけがにつながります。

特に高齢者の場合、たった一度の転倒がきっかけで、寝たきりになってしまうケースも少なくありません

近隣住民に迷惑がかかるから

ゴミ屋敷の問題は、自分の家の中だけにとどまりません。
悪臭が窓や通気口から外に漏れてしまったり、害虫やネズミが発生して周囲の家にまで影響を及ぼしたりと、近隣住民に迷惑がかかることもあるのです。

本人は「誰にも迷惑はかけていない」と思っていても、問題が深刻化し、近隣住民から通報されることもあります

そうしたことがきっかけでトラブルが起きたり、孤立が深まってしまう人も少なくありません。

ゴミ屋敷から抜け出す方法

ゴミ屋敷から抜け出すためには、人の力を借りることが欠かせません。

ここでは、どこに助けを求めればよいのか、3つの方法をご紹介します。

精神科・心療内科を受診する

「捨てたくない」「やる気が出ない」「片づけようとすると苦しくなる」
そんな気持ちには、うつ病や強迫性障害、ためこみ症などの精神疾患が関係していることもあります。

これは決して甘えではなく、専門機関での治療が必要な状態です。
精神科や心療内科では、行動療法やカウンセリング、必要に応じて薬物療法などの治療が行われます

適切な治療とサポートを受けて心が回復していけば、「動いてみよう」と思える日がきっとやってくるはずです。

自治体に相談する

ゴミ屋敷の状態が深刻な場合、自治体に相談するという選択肢もあります。
ゴミ屋敷に関する国レベルの法律は整備されていませんが、自治体レベルでは条例が制定されているからです。

地域によっては、行政代執行による強制的な片付けや、福祉や生活支援課と連携した支援体制など、状況に応じたサポートが用意されています

詳しくは、該当する自治体の公式サイトをご覧ください。

片付けのプロに依頼する

「片づけたいけど、どうしてもやる気が出ない」
「ゴミ屋敷から抜け出したいけど、自力ではどうにもできない」
そんなときは、片づけのプロに丸ごと頼るのも、立派な解決方法です。

自力では数か月かかるような片づけも、プロに頼めばたった1〜2日でリセットできます。
ゴミの分別、大型家具の解体・搬出、廃棄物処理法に基づく適切な処理もすべて任せられるのも、プロに依頼するメリットです

自分で作業する必要がないため、体力的・精神的な負担も最小限に抑えられます。
けがやトラブルのリスクもなく、安全かつスムーズに片付いた環境を取り戻すことができるのです。

まずは軽い気持ちで、片付けの専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

便利屋サービス21でゴミ屋敷から抜け出せた実例

心の病気と闘う娘のゴミ屋敷を片付け&ハウスクリーニング【千葉県船橋市】

千葉県船橋市のアパートにて、ゴミ屋敷の片づけとハウスクリーニングを行った実例をご紹介します。

住民である女性は、数年前から精神的に不安定な状態が続いており、今回は女性のお母様から「とにかく早く解決したい」とご相談をいただきました。
ご連絡をいただいたその日に現地調査に伺い、翌日に作業を実施。

依頼主のご要望どおり、スピーディーな対応を心がけました。

作業前のリビングの様子

作業前の室内にはダンボールやプラスチック容器、使わなくなった靴や衣類などが山積みになっており、奥へ進むことすら困難な状態でした。

また、トイレや洗面所はゴミと汚れが蓄積しており、使用できないほど衛生状態が悪化。
このままでは日常生活を送るのも難しい状況でした。

作業後のリビングの様子

今回の作業では、ベテランのスタッフ4名が対応し、7時間で生活スペースをしっかり確保できるまでに片づけを完了。

ゴミの撤去だけでなく、不用品の分別・回収、ハウスクリーニングまで対応いたしました。
(この写真はハウスクリーニング前の写真となります)

今回の作業内容と見積金額は以下のとおりです。

【作業内容】

  • ゴミの全撤去
  • 不用品の処分
  • ハウスクリーニング

【お見積り】

  • 作業人数:4人
  • 作業時間:7時間
  • 費用:15万円

まとめ|ゴミ屋敷になりやすいとお悩みなら便利屋サービス21へご相談ください

ゴミ屋敷になってしまう人には、ストレスや疲れ、発達障害や精神疾患など、さまざまな背景があります。
自分を責める必要は全くなく、必要なのは状況に合ったサポートです。

便利屋サービス21では、ゴミ屋敷にお悩みのお客様の心理的な背景まで理解したうえで、その方にぴったりな解決方法をご提案しています

片付けのプロだけでなく、心理カウンセラーの資格を持つスタッフも在籍しているので、気持ちに寄り添いながら、メンタル面のサポートも可能です。

「何とかしたいけど、動けない」「恥ずかしくて相談できない
そんなときこそ、まずは便利屋サービス21の無料相談をご利用ください。

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