便利屋サービス21コラム

2024.7.30

便利屋を開業する方法と成功させるコツを徹底解説!資金の調達方法も

「便利屋って具体的にはどんな仕事をやっているんだろう?」
「便利屋の仕事って自分でもできる?」

便利屋は困った人を助けることができ、自分の得意なことも活かせる魅力的な職業です。
しかし、実際に便利屋になろうと思っても、何から始めたら良いかわからない方も多いかと思います。

本記事では便利屋を開業する方法と成功させるコツを徹底解説します!
本記事を読めば便利屋を開業する一歩を踏み出せるようになります。

便利屋の仕事内容とは

便利屋は「よろず屋」「なんでも屋」とも呼ばれており、お客様の日常の様々な困りごとを解決する仕事です。

力仕事や掃除、外出する用事の代行など、お客様が自分でするのが難しかったり手間がかかったりすることを依頼される場合が多いです。

例えば、以下のような内容の依頼があります。

  • 引越しの手伝い
  • 模様替え
  • 家の片付け
  • 費用品処分
  • 子どもや高齢者の送迎
  • 害虫駆除
  • 草刈り
  • 買い物代行
  • ペットの散歩代行
  • 話し相手
  • 謝罪代行

高齢化により便利屋の需要は増加傾向になっている

便利屋は昔からある職業ですが、近年では少子高齢化によって便利屋の需要が増加傾向になっています。

高齢になると力仕事や外出が難しくなり、日常の買い物や掃除などの行動も自分1人では難しくなります。
以前は家族など身内の若い人が手助けしてくれることも多かったのですが、少子高齢化によって若い人が手助け出来るケースは少なくなりました。

独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しているJ-net21でも高齢化による影響について以下のように紹介しています。

近年の高齢化により、高齢者/介護関連製品・サービス市場は2025年に9,254億円(2016年比25%増)へと成長するとしている
(引用元:便利屋 | 業種別開業ガイド | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト])

便利屋は儲かる?便利屋の平均年収

個人で開業している便利屋の平均年収を示す公的なデータはありませんが、300〜400万円程度と推測されます。

その根拠は、厚生労働省が行った「令和5年賃金構造基本統計調査」のデータです。
この調査では、便利屋を含む『その他のサービス職業従事者』の従業員の平均月収が29万円、平均年間賞与額が46万円となっています。

これを元に計算すると、便利屋を含む『その他のサービス職業従事者』の従業員の平均年収は394万円です。

この394万円という金額は従業員全体の平均年収ですが、会社の規模や取り組む案件の金額の大きさによっては、年収が1,000円を超えている便利屋の経営者や従業員も少なくありません。

便利屋を開業して独立した場合、会社の業績が上がっていけば、収入はサラリーマンとは異なり、際限なく上がっていくことになります。
当然、誰しも必ず成功するわけではありませんが、十分な収入を確保できる可能性のある職業であると言えるでしょう。

便利屋を開業する2つの方法

便利屋を開業するには大きく分けて2つの方法があります。
1つ目は個人で開業する方法で、2つ目はフランチャイズで開業する方法です。

それぞれのメリット・デメリットについて解説します。

① 個人で開業する

個人で独立して便利屋を開業する大きなメリットは、サービス内容や営業時間、料金設定など全てを自分で決められることです。

すでに得意な技術があったり、明確な目的や営業理念などがあったりする場合には個人で開業する方が良いでしょう。

一方、個人で開業するデメリットは、最初の集客や技術・営業ノウハウなどの習得などが難しいことです。

お客さんは便利屋にサービスを依頼する時、実績や口コミを参考にします。
個人の場合、アピールになる実績数や口コミを獲得するまでに時間がかかることが非常に高い壁となります。

技術や営業ノウハウについても、独学で全て習得するのは難しいでしょう。
自分で学んだり、研修・セミナーに参加したりする方法もありますが、習得したい内容によっては研修・セミナーなどが実施されていないこともあります。

メリット
  • サービス内容や営業時間など自由に決定できる
  • フランチャイズに比べると開業費用を安く抑えられる
デメリット
  • 最初の集客が難しい
  • 技術や営業ノウハウなどを習得するのが難しい

② フランチャイズで開業する

フランチャイズとは、加盟金を本部に支払い、本部が所有している店名などの商標やノウハウを使用する許可を得て開業するスタイルです。

例えば〇△便利屋のフランチャイズに加盟すれば、自分も〇△便利屋のXX支店として営業を始めることができます。
しかし、〇△便利屋に雇用されているというわけではなく、あくまで自分が事業主になって経営をする形になります。

フランチャイズに加盟すると、フランチャイズ元の知名度・信頼度があるため、開業したばかりでも集客や運営がしやすいというメリットがあります。

また、多くの場合、技術や営業ノウハウを習得できる研修を行ってくれるため、開業準備もスムーズになります。

ただし、フランチャイズに加盟するためには加盟金やロイヤルティ(商標などの使用料)を本部に支払う必要があります。

また、フランチャイズの品質を保つために、サービス内容や営業時間などを指定されることもありますので、加盟前に加入条件をよく確認しておきましょう。

メリット
  • フランチャイズ元の知名度・信頼度により集客しやすい
  • 技術や営業ノウハウなどを習得できる
デメリット
  • 加盟金やロイヤルティなどを支払う必要がある
  • サービス内容や営業時間などを指定されることがある

個人で便利屋を開業する流れ

便利屋を開業するといっても、実際にどんな流れで進めれば良いか分からない方も多いかと思います。
個人で便利屋を開業する流れについて解説します!

ステップ1:サービス内容を決める

まずはサービス内容を決めましょう。
便利屋はなんでも屋と呼ばれるほどサービスの範囲が幅広いため、自分で開業する場合は対応できる範囲を決めておく必要があります。

サービス内容を決める際は、「自分のできること」かつ「需要があって利益が出ること」を選びましょう。

もちろん自分のできることは勉強や経験により広げることができます。
しかし、例えば重症のイヌ・ネコアレルギーの方がペットのお世話代行業務を行うのは健康を損ねるリスクがあるためおすすめできません。

また、自分がやりたいサービス内容であっても、需要がないことや利益が出ないことをサービス提供しても、事業を継続することはできません。

便利屋で提供されていることの多いサービスは引越しの手伝いや、家の片付け、買い物代行に害虫駆除などです。
これらを参考にしながら、自分がサービス提供でき、需要があって利益も出せそうなサービス内容が何か考えてみましょう。

ステップ2:事業計画を立てる

事業計画を立てることは必須ではありません。
しかし、事業計画を立てることでサービスの内容や必要な資金などが明確になるので、最初に事業計画を立てることをおすすめします。

事業計画には決まったフォーマットはありませんが、以下のような項目を記載します。

  • 事業の目的
  • 具体的なサービス内容
  • 必要な資金と調達方法
  • 売上計画
  • 市場や競合調査

自分で事業計画を作成するのが難しい方は、インターネットで「事業計画書 テンプレート」と検索するといくつも出てくるのでそれらを利用したり、自治体や商工会などが行っているセミナーに参加したりするのがおすすめです。

例えば、新規事業への融資などを行っている日本政策金融公庫では、新たに事業を始める人向けに事業計画等を記入する書類として『創業計画書』というテンプレートを公開しています。

記入例も公開しているため、融資を受ける予定の無い方もぜひ一度見てみてください。

(画像引用元:各種書式ダウンロード|国民生活事業)

ステップ3:必要な免許・資格・技術を習得する

サービス内容が決まったら必要な免許・資格・技術を習得しましょう。

例えば、不要になった物を買い取って再利用や再販売をしたいなら古物商許可の免許が必要になります。
エアコンの設置工事や、コンセントの設置・交換がしたい場合は第二種電機工事士の資格が必要です。

一般家庭の清掃代行をする場合には免許も資格も必要ありません。
しかし、キレイに汚れを落とすためには洗剤の使い分けの知識や、お客様に満足していただけるほどキレイにできる技術が必要です。

サービスを提供するために必要な免許・資格は行政や一般財団法人などが認定しており、すでに保有している人も多いため、取得の条件や取得にかかる目安期間などの情報を簡単に得ることができます。

インターネットなどで免許・資格を取得するための条件・費用・取得までにかかる時間などを調べて、開業までに計画的に取得しましょう。

技術については、書籍やYouTubeなどで学べる他、他の企業や協会が主催している研修で習得できる可能性があります。

ステップ4:料金・プランを設定する

必要な免許・資格・技術を習得した後は、料金・プランを設定しましょう。

しかし、たくさん収入が欲しいからと料金を高くしすぎればお客様が来なくなり、たくさんお客様に来てほしいからと料金を安くしすぎると事業を継続するのが難しくなります。

まずは、事業を継続していけるよう利益が出る料金を計算します。
そして、同じようなサービスの他社の料金、特に同じ地域で活動しており競合となる業者の値段を調べ、それより高すぎないように料金を設定しましょう。

また、サービス内容をセットにしたプランを設定するのもおすすめです。

例えば清掃ならトイレ単品だけでなく「トイレ・風呂・キッチン水回りセット!」というプランにすることで一件ごとの売上単価を上げることができます。

便利屋業はお客様の家などに訪問することが多いため、安い売上で何件も依頼を受けるより、一件ごとの売上を高くする方が時給換算した収入が高くなります。

また、プランを設定することでお客様にとって以下のようなメリットもあります。

  • 料金がわかりやすくなる
  • お得感がある
  • 困りごとを一度で解消でき、満足度が高くなる

ステップ5:開業届を提出する

開業したら、開業日から1ヶ月以内に税務署に開業届を提出します。
開業届を提出しなくても罰則はありませんが、これから事業を行い納税しますということを表明する重要な書類です。

開業届を提出することで屋号(事業所名)の口座が作れるようになり、青色確定申告をすれば控除を受けて支払う税金も安くなります。

ただし、開業届を出すと失業保険の手当を受給していた方は受給できなくなります。
失業保険の手当を受給している方は、開業届を出すタイミングには気を付けましょう。

開業届は以下の方法で提出できます。

  • 税務署に持参する
  • 税務署に郵送する
  • オンラインのe-Taxで提出する
  • 会計ソフトで提出する

参考情報
A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

ステップ6:集客・宣伝をする

開業したら、お客様に依頼してもらえるように集客・宣伝をしましょう。
集客・宣伝方法は色々ありますが、4つの方法をご紹介します。

①チラシのポスティング
自社のチラシを作り、活動地域の家のポストに投函していく方法です。
ポスティングを専門にしている業者に委託する方法もあります。

②公式ホームページ
インターネット上に自社のホームページを作り、サービス内容や料金設定などの情報を公開します。
チラシに比べて多くの情報量を記載でき、内容の改定もしやすいメリットがあります。

③ポータルサイト
ポータルサイトとは、何かを調べたい時に最初に訪れる様々な情報が集まっているサイトのことです。
例えば有名なポータルサイトにはgoogle、yahoo!などがあります。
こうしたポータルサイトに登録することで、ポータルサイトを訪れた人への集客ができます。

④SNS
InstagramやX(旧Twitter)、FacebookなどSNSにアカウントを作って集客・宣伝する方法もあります。
SNSは拡散力が強いため、認知度を上げたいなら公式ホームページだけでなくSNSも活用するのがおすすめです。

便利屋を開業するのに必要な資格はサービス内容によって異なる

便利屋自体を開業するのに必要な資格はありません。
しかし、提供するサービス内容によっては許可や資格が必要です。

便利屋をするにあたってよく取得されている許可や資格を3つご紹介します!

古物商許可

お客様の家の不要な物を買い取り、再利用したり再販売したりするためには古物商許可が必要です。
古物商許可がないのに買取・再販売などをした場合は3年以下の懲役、または100万円以下の罰金になる可能性があります。

古物商許可は便利屋を開業する地域を管轄する警察署で申請できます。
申請に必要な手数料は、19,000円です。(令和6年7月現在)

申請から許可書の交付までは概ね40日以内とされているため、事業を開始するまでに余裕をもって申請するようにしましょう。

参考情報:
古物商許可申請/大阪府警本部
古物商許可に違反すると、罰則規定があります。 |えんどう行政書士事務所】

廃棄物収集運搬業許可

不用品を集めたり処分場へ運んだりするには、廃棄物収集運搬業許可が必要です。

廃棄物収集運搬業許可には以下の二種類があります。

  • 一般廃棄物収集運搬業許可…家庭から出た廃棄物の収集・運搬
  • 産業廃棄物収集運搬業許可…お店など事業者から出た廃棄物の収集・運搬

事業所向けの不用品回収サービスをする場合などは、産業廃棄物収集運搬業許可を取得しましょう。

家庭から出る不用品の回収には、一般廃棄物収集運搬業許可が必要です。
しかし、一般廃棄物収集運搬業許可は取得条件が難しく、新規の取得は現実的ではない自治体が多いです。

そのため、家庭から出る不用品の回収をしたい場合には、すでに一般廃棄物収集運搬業許可をもっている業者と連携するなどの対応をとる必要があります。

運転免許

便利屋を開業するにあたってぜひ持っておきたいのが運転免許です。

運転免許で注意したいのが、免許の種類によって運転できる車両の重さや積載量(載せられる荷物の重さ)が違う点です。

普通自動車第一種運転免許(以下、普通免許と表記)で運転できる車両は、車両の総重量が3.5トン未満、最大積載量2トン未満の車両です。
(2017年3月12日以降に取得した場合。取得した時期によって条件が異なります)

よく街中で見かける2トントラックは最大積載量が2トン以上になるため、普通免許では運転できません。

2トントラック以上のトラックを運転したい場合は、準中型免許や中型免許が必要になります。
不用品回収や引越しの手伝いなどは大きなトラックが必要になることもあるので、準中型免許、中型免許の取得をおすすめします。

免許によって運転できる車両の表(画像引用元:普通自動車免許とは。運転免許の区分と種類について | 自動車保険の&e(アンディー))

また、運転代行など報酬を得て運転業務をする場合には第二種運転免許が必要です。
第二種運転免許は、運転のプロであることの証明となるため、、第一種運転免許より試験も難しくなります。

便利屋の開業に必要な資金の目安

便利屋の開業に必要な資金は開業方法やサービス内容によって大きく異なります。
個人で開業するなら数十万から数百万、フランチャイズで開業するなら数百万の開業資金が必要といわれています。

例として、独立行政法人中小企業基盤整備機構の運営するJ-netに公開されている便利屋の開業資金例をご紹介します。

【想定条件】

  • 店舗:自宅と兼用
  • サービス内容:ハウスクリーニング/エアコンクリーニング/家具や住宅修繕/簡単な水道工事/害虫駆除/床磨き/引越し/遺品整理/付き添い/買物代行など
  • 経験のない業務も想定し、フランチャイズ展開している便利屋事業者にて研修受講と機材調達のみ行う
項目 金額(万円)
機械設備費(機材) 65
車両運搬具 80
広告宣伝費 30
Webサイト作成 20
研修費 65
合計 260

(引用元便利屋 | 業種別開業ガイド | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト])

便利屋の開業資金の調達に使える制度

便利屋を開業したいけれど資金を自分で用意するのが難しいケースは少なくありません。
そんな時に使える、便利屋の開業資金の調達に使える制度を解説します!

日本政策金融公庫の融資制度

日本政策金融公庫とは、日本政府が出資している「国民」「中小企業者」「農林水産業者」の資金調達を支援するための金融機関です。

新事業やスタートアップ支援を行っており、銀行や信用金庫より審査が受けやすく、利子も約1〜2%と安いのが特徴です。

融資の相談も電話なら平日9時〜19時、インターネットなら24時間365日受付しており相談しやすいのも助かります。

関連情報:
個人企業・小規模企業の方|日本政策金融公庫

自治体の補助金・助成金

自治体によっては自治体が補助金・助成金を給付してくれる場合があります。
補助金・助成金の大きなメリットは返済不要な点です。

しかし、補助金・助成金は申請に条件があり、自治体によっては申請期間や上限数が決まっている場合があります。

例えば東京都内で新たに創業する際に使用できる助成金に「創業助成金(東京都中小企業振興公社)」があります。
申請するには事前に事業計画について相談するなど東京都の創業支援を受けなければいけません。
申請できる期間も決まっています。

このように自治体の補助金・助成金を受給するには、条件を達成するための期間や、申請受付期間を逃さないように準備しておく必要があります。

自治体の補助金・助成金を使用したい場合は、なるべく早めに自治体に相談しに行くようにしましょう。

関連情報:
創業助成金(東京都中小企業振興公社)|融資・助成制度
申請要件 – 創業助成事業

自治体・信用保証協会・金融機関の連携による制度融資

個人で銀行など金融機関から融資を受けようとしても、担保や実績など条件が厳しく、なかなか受けることはできません。
そんな時に利用したいのが制度融資です。

制度融資とは、行政・保証協会・金融機関が連携して申し込み条件をある程度定め、信用保証協会を間に入れることで、融資を受けやすくする制度です。
(自治体によっては信用保証協会の利用を条件としていない場合もあります)

信用保証協会に保証料を支払う必要がありますが、自治体がその一部を補助してくれます。

信用保証協会は、金融機関に対して「事業者が返済するのが厳しくなったら、信用保証協会が代わりに返済します」と保証をしてくれます。

これによって個人で銀行から融資を受けるより、簡単に融資を受けられるようになるのです。

ただし、事業者は金融機関に返済できなくなった場合でも信用保証協会に対して返済を行う必要があり、返済しなくても良いわけではありません。

制度融資の仕組み図解(画像引用元:お申込み条件|中小企業支援|東京都産業労働局)

参考情報:
制度融資の活用 | 起業マニュアル | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
東京都中小企業制度融資

便利屋の開業を成功させる4つのコツ

便利屋を開業する方法がわかっても、成功させるイメージがわいてこない方も多いかと思います。
そんな方にぜひ知っていただきたい、便利屋の開業を成功させる4つのコツを解説します!

その1:信用を獲得する

便利屋で一番大事なことは、お客様からの信用を獲得することです。
日常の困りごとを依頼される便利屋はお客様の家に訪問する仕事も多く、信用できる人かどうかが依頼をする決め手になります。

個人で開業したばかりの時期に信用を得るためには、例えば以下のような取り組みを行うのが効果的です。

  • ホームページやチラシ、SNSなどに自分の顔を出す
  • 友人・知人など自分のことを知っている人からお客様を紹介してもらう
  • 「開業記念プラン」など安いプランを設定して実績・口コミを積み上げる

個人で信用を獲得するのが難しいと感じる方は、フランチャイズでの開業がおすすめです。
フランチャイズなら、フランチャイズ元の知名度や信用度がそのまま自分の信用にもつながります。

また、お客様の紹介制度があるフランチャイズであれば、自分の実績も増やすことが可能です。

そして、個人の開業にもフランチャイズの開業にも共通する信用を獲得するために大事なことは、一件一件の依頼を丁寧に行うことです。

信用されるためには、依頼されたら終わり、ではなく「また依頼したい」「人に紹介したい」と思ってもらえるようにすることが重要です。
技術はもちろん、お客様への対応や心配りなどにも気をつけましょう。

その2:適正な料金設定をする

便利屋を成功させるためには、適正な料金設定をすることも重要なポイントです。

適正な料金設定をするには、「原価率」と「市場・競合の価格」について知っておきましょう。

原価とは、消耗品や道具・車両の購入費用や維持費などそのサービスを提供するためにかかる費用のことです。
売上のうち、この原価が何パーセントかを表す数値を原価率といいます。

原価率が高すぎると赤字になりやすく、事業の継続が難しくなります。
適正な原価率は業種や業態によって異なりますが、便利屋の場合は原価率が20〜40%程度を目安にしておくと良いでしょう。

ただし、赤字にならないよう料金を設定しても、集客が出来なければ結局赤字になってしまいます。

同じサービス市場の価格や、同じ地域で活動している競合業者の価格を調査し、なるべく高くならないように料金を設定しましょう。

特に最初は実績や信頼が少ない分、料金を安めに設定しておくのがおすすめです。

参考情報:
中小企業庁が行っている中小企業実態基本調査の令和5年度速報より
便利屋に関係する業種の個人企業の原価率
生活関連サービス業・娯楽業(家事サービスを含む):16%
サービス業(他に分類されないもの)(廃棄物収集運搬業を含む):38%

その3:SNSやチラシなどターゲットに合わせた集客を行う

SNSやチラシ、公式ホームページなど集客方法は色々ありますが、ターゲットに合わせた集客を行うことが重要です。

例えば地域のご年配の方を主なターゲットにしたい場合、ご年配の方が見やすいようチラシを作成し、地域の住宅にポスティングを行うのが効果的です。

他にも地域の方に自分の便利屋を知ってもらうには以下のような方法があります。

  • 自治体の広報誌に広告を出す
  • スーパーなどにチラシを貼らせてもらう
  • 包丁研ぎなどスーパーに出店させてもらう

一方、若い方をターゲットにする場合はSNSが効果的です。
総務省が令和4年に行った調査では、10〜30代の半分以上の人がX(旧Twitter)、Instagramを利用しています。

また、XやInstagramはフォローしていないアカウントの投稿もおすすめに表示されたり、気に入った投稿を簡単にシェアしたりと拡散力が高いのが特徴です。

サービスやキャンペーンの内容、口コミなどをSNSに投稿することで宣伝効果が期待できます。

ソーシャルメディア系サービス/アプリなどの利用率(年代別)(参照:総務省情報通信政策研究所 令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書

その4:他社との差別化ポイントを作る

便利屋のライバルは便利屋だけでなく、掃除ならハウスクリーニング、電気工事なら電気屋、ペットの散歩代行ならペットシッターなどライバルが多い業種です。

そのため、ライバルがいる中で選ばれるための差別化ポイントを作る必要があります。
差別化ポイントを作る際には、以下の3つについてそれぞれ考えてみましょう。

  • 競合のセールスポイントは何か(値段、実績数、技術力、資格など)
  • お客様の求めていることは何か(値段、安心、サービス内容のわかりやすさ、人柄など)
  • 自分のセールスポイントは何か(値段、得意なこと、人柄など)

お客様から需要があり、競合にはなくて自分にはある強みや魅力が見つかれば、それが差別化ポイントになります。

また、宣伝でも差別化が可能です。

例えばSNSで宣伝する場合、他の多くの事業者もSNSを利用していますが、運用方法を工夫することで差別化できます。

「見ている人のニーズに合う内容は何か」「おすすめに表示されやすい条件は何か」などSNS運用の知識を身に付けたり、SNS運用代行を利用したりすると効果的です。

便利屋を開業する際の注意点

特別な資格が無くても開業できる便利屋ですが、実際に便利屋を開業する際には注意するべきことがあります。
そんな便利屋を開業する際の注意点を2つご紹介します!

許可・資格をもっていない仕事は引き受けない

お客様によってはこちらが提示しているサービス内容以外の依頼をしてくる場合があります。
思わず引き受けたくなってしまうかもしれませんが、許可・資格を持っていない仕事は引き受けないようにしましょう。

許可・資格を持っていない依頼を引き受けてしまうことは法律違反です。
罰金や営業停止などの処分を受ける可能性があります。

また、その依頼によってお客様に物的・人的被害が起きてしまった場合、多額の賠償金を支払わなければいけなくなることもあります。

法律や道徳に反する仕事は引き受けない

便利屋には法律や道徳に反するような依頼がくることもありますが、そうした仕事は引き受けないようにしましょう。

法律に反する仕事をしてしまうと、法律違反で罰せられたり、トラブルに巻き込まれたりしてしまったりする可能性があります。

また、例え法律で罰せられなくても、道徳に反する仕事を引き受けると他のお客様からの信用が崩れてしまい、その後の営業に支障が出る可能性も非常に高いでしょう。

法律的に大丈夫なのか心配な場合は、弁護士や警察署などに一度相談してみるのもおすすめです。

便利屋サービス21では便利屋を開業する人をサポートしています!

「便利屋を開業したいけれど個人では心配……」
「便利屋の開業を成功させる確率をあげたい!」
そんな方におすすめなのが、便利屋サービス21の開業サポートです。

便利屋サービス21では便利屋を開業する人を主に以下の3つでサポートしています!

サポート① スムーズな事業立ち上げのためのアドバイス

便利屋サービス21なら、営業の方法や許可・認可の獲得方法、トラックや人材の確保の方法、その他もろもろ初めてだとつまずきやすい部分を教えることができます。

また、技術面に関しても、清掃現場に指導員が訪問したり東京で現場講習をしたりなどのサポートを行っています。

便利屋サービス21は便利屋として15年の実績があり、7年連続でお問い合わせ件数が5,000件を突破しました。
この自社の実績に基づく非常に実践的なノウハウを教えることが可能です。

特に遺品整理、ゴミ屋敷清掃、空き家清掃、ハウスクリーニング、特殊清掃、など利益がしっかりでる案件に強いため、1件ごとの単価を上げたい方にもおすすめです。

サポート② 集客のノウハウの提供

ホームページの作り方や検索でホームページが上位表示されるための方法など、集客のノウハウを便利屋サービス21がご提供します。

もちろんインターネット上の集客方法だけでなく、営業の現場研修や営業相談会なども実施しています。

また、集客で大事なのが、数を集めるだけでなくお客様の単価もアップさせることです。
この単価アップをするノウハウもご提供可能です。

サポート③ 他社とのネットワークや案件の紹介制度あり

便利屋サービス21のサポートでは、他社とのネットワークや案件の紹介制度があります。

他社とのネットワークがあるメリットは、情報共有や、お互いの地域の依頼を紹介しあえることです。

自分の地域外の依頼があった時に断るのではなく代替案として業者を紹介することで、困ったらこの業者に相談しようという信頼関係が生まれ、口コミの評価なども上がりやすくなります。

また、便利屋サービス21からお客様を紹介する制度もあります。
ゼロからのスタートで難しいのが最初の実績作りです。
紹介制度を利用して実績を積むことで、紹介以外の依頼増加にもつながっていきます。

便利屋の開業についてよくある質問

便利屋の開業についてよくある質問にお答えします!

便利屋は誰でもできますか?

便利屋になるためには必ず必要な資格や条件があるわけではないため、誰でも開業可能です。

しかし、開業資金の調達や技術の習得、集客などやらなければいけないことがたくさんあるため、便利屋として成功するためにはやる気や根気強さが必要です。

便利屋を開業するのに店舗は必要ですか?

便利屋を開業するのに店舗は必要ではありません。

しかし、店舗があった方が比較的お客様から信頼されやすく、来店相談など集客方法の幅が広がるメリットがあります。

便利屋を利用するお客様の年代・性別はどんな方が多いですか?

独立行政法人中小企業基盤整備機構は、2019年に国内在住の20代〜60代男女1,000人に便利屋を利用したことがあるかを調査しました。
その結果、一番利用率が高かったのは20代男性で8%でした。

次に30代男性と20代女性で5%、三番目が40代男性・30代女性・40代女性で2%となっています。

便利屋の利用率調査表(画像引用元:便利屋 | 市場調査データ | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト])

まとめ:便利屋の開業に悩んだら便利屋サービス21にご相談を

便利屋は、片付けや買い物代行、害虫駆除などお客様の日常の困りごとを解決し、人の役に立てる職業です。
高齢化により需要も増加傾向になっており、これから開業したい方も多いかと思います。

「便利屋を開業するには、どんな技術をどれくらいのクオリティまで身に付ければ良いんだろう?」
「一人で始めて、本当にお客さんを集められるだろうか」
しかし、個人で開業するにはこのように技術の習得や集客など難しい点がいくつもあります。

便利屋サービス21ではスムーズな事業立ち上げのためのアドバイスなど、便利屋を開業する人をサポートしています!
便利屋の開業に悩んだら、便利屋サービス21にぜひご相談ください。

ご相談・お見積り無料!東京・千葉・神奈川・埼玉エリアで便利屋の開業をお考えなら便利屋サービス21