「家族に断捨離をさせたい」と考えていませんか。
断捨離は自分の意思でおこなうものです。そのためいくら説得をしても、本人に断捨離への意欲がなければ、片付けを促すのは難しいでしょう。
では、どのようにして家族に断捨離に対して前向きな気持ちを抱いてもらえば、良いのでしょうか。
この記事では、家族が断捨離をできない原因や、断捨離をさせるのに有効な声かけの方法などについて、ご紹介します。
家族に断捨離をさせたい、と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
なぜ片付けができないのか原因を考える
家族に断捨離をさせる前に、なぜ、本人が片付けをできないのかについて考えてみましょう。
怠けやだらしなさのせいで片付けができないのではなく、「片付けたいのに片付けられない」理由が隠されているかもしれません。
片付けをする体力がない
断捨離をさせたい家族が高齢の場合、片付けをする体力がない可能性が考えられます。重たいゴミを運べなかったり、高い位置に物を戻せなかったりといった理由で、散らかった状態が続いているのかもしれません。
片付けたい意思はあっても体が付いていかないことから、本人ももどかしさを感じていることでしょう。
物への執着が強い
物に対して「もったいない」と思う気持ちが強いことから、物を捨てられず、ゴミ屋敷状態になってしまうケースがあります。
物資が豊かではなかった昭和を生きた人に、多いタイプです。
片付けをする時間がない
朝も夜も仕事で忙しく、休日は疲れて動けないため、片付けが進められない可能性があります。
疲れた状態で散らかった部屋へと戻ることに、本人もストレスを感じているかもしれません。
思い入れがある物が多い
大切な人からの貰い物や贈り物、思い出の品など、思い入れのある物を手放すのは簡単ではありません。
周りから見れば不用品に見える物も、本人にとってはお金で買えない価値のある物に感じています。捨てるよう促されても、すんなりと手放すのは難しいでしょう。
病気の可能性もある
物を捨てられない原因の影には、病気が隠されている可能性もあります。
強迫性障害と呼ばれるものは、物を捨てられない人やゴミ屋敷住民に多い症状です。強迫性障害を患う人は、物を捨てることに強い恐怖心や不安を抱き、「物を手放してはいけない」という強迫観念を持ちます。
家族に思い当たる点がある場合は、医師に相談をしましょう。
家族に断捨離をさせる方法とは?有効な声かけ内容
人から見ればゴミや不用品に見える物も、本人からすれば大切な身の回り品の一部です。そのため、断捨離をさせる際は、強要するのは避け、相手に寄り添った声かけが必要です。
ここからは、家族に断捨離をさせる際に有効な声かけについて、ご紹介します。
捨てる・断捨離のワードはNG
断捨離で手放す物は、本人にとってはゴミではなく必要な品々です。そのため、粗末な扱いをすれば、断捨離に対して前向きな気持ちを抱けなくなってしまいます。
断捨離を促す際は、「捨てる」「断捨離をする」といった、ゴミや不用品に向けるような言葉を使わないようにしましょう。
「整理する」「価値をわかってくれる人に譲る」など、気持ちよく手放せる言葉を選ぶのがおすすめです。
断捨離は思い出と向き合う時間
断捨離を促す側から見ればゴミを処分する行為でしかない断捨離ですが、促されたほうからすれば、大切な物を手放すお別れのときです。
そのため、思い出の品一つひとつに手が止まってしまうかもしれません。そんな時は叱ったり文句を言ったりせず、一緒に思い出に向き合ってあげましょう。
断捨離は記憶の中で薄れていた思い出を、もう一度振り返る時間です。物とただお別れをするだけでなく気持ちの整理をつける行為でもあることがわかれば、家族の断捨離に対する否定的な気持ちを、軽減できるかもしれません。
残す・捨てるがわからない品は保留に
断捨離をしていると、残す・捨てるの判断に迷う物が出てきます。断捨離をさせる方はつい「いらないから捨てればいい」「どうせ使わないでしょう」といったふうに考えてしまいがちです。
しかしいる・いらないを決めるのは、物を持つ本人の役割です。迷ってしまう物は「保留」にして、あとでもう1度「いる・いらない」の判断をしてもらいましょう。
すっきり片付いた部屋の中で、保留となった品をもう1度見れば、「いらない」に気持ちが傾く可能性があります。
身近な場所から断捨離をさせる
断捨離は、使用頻度の高い場所からスタートしましょう。いつも使う場所がキレイになり使いやすくなれば、断捨離へのモチベーションもアップします。
食卓まわり・キッチン・バッグの中・ベッド周りなどから始めてみると良いでしょう。
1人で断捨離をさせない
断捨離をさせる際、本人に任せきりにしないことも大切です。1人では、いる・いらないの判断に迷ってしまいます。また、作業スピードも1人では落ちてしまい、断捨離終了までの道のりを長く感じてしまうでしょう。
その結果、途中で断捨離を諦めてしまうかもしれません。
状況が改善しないままになるのを避けるために、断捨離は複数人でおこなったほうが良いでしょう。
断捨離をさせるのならプロの力を借りるのも手!
断捨離を家族にさせる場合は、プロの力を借りるのもひとつの方法です。
身内に断捨離をさせると、お互いにイライラしてしまったり衝突したりと、双方に多くのストレスが発生します。
赤の他人であるプロに依頼することで、冷静に落ち着いて断捨離のアドバイスをしてくれます。また、プロは断捨離に関しての知識も豊富です。
不用な物を手放す心構えや、いる・いらないの適切な判断基準なども、教えてくれます。
また、不用品を買い取ってくれる不用品回収業者も存在します。断捨離のプロ・不用品回収業者・整理整頓アドバイザーなど、用途に合わせて依頼先を分けてみては、いかがでしょうか。
断捨離をさせるには相手を理解することが大切
物に溢れた状態を見ると、「断捨離をさせたい」「早く片付けてほしい」と気持ちが焦ってしまうこともあるでしょう。
しかし床を覆い尽くす品々は、本人にとってガラクタでもゴミでもなく、大切な物かもしれません。
断捨離を強要はせず、相手を理解した上で、適切な方法で片付けを促しましょう。
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